『Directions in Music』を聴く。

最高のジャズメン達の共演、競演、競艶!

年末のMac内のデータ整理で、iTunesに保存されていたあまり再生しなかったアルバムや曲は毎年少しずつ削除しスリム化させている。面倒臭い作業だけど、しばらくやっているとハマってくるんだよね。自分の嗜好や方向性も客観的に見えてきたりと結構面白い。

そんな時に出てきたのが『Directions in Music: Live at Massey Hall』。ハービー・ハンコック(Pf)とマイケル・ブレッカー(Ts)、そしてロイ・ハーグローブ(Tp)、ジョン・パティトゥッチ(Ba)、ブライアン・ブレイド(Ds)と何とも豪華なメンバーによる競演。マイルス・デイビスとジョン・コルトレーンの名曲を現代風にアレンジしている一枚ですね。

ちょっと大きめのスピーカーで聴きたいライブ感溢れるサウンド。

ホールでのライブ(録音)盤なので、音にリバーブがかすかにかかっている。そのため奥行きが感じられ臨場感があるのがかっこいいですね〜。こういうアルバムはちょっと大きめのJBLのスピーカーとかで聴いたら気持ちいいだろうなぁ〜。

スタジオ録音と違い、奏している皆さんのテンションが高めで、ソロが熱く、でもクールでかっこよすぎ。特に素晴らしいのはトランペットのロイ・ハーグローブ。マイルス・デイビスを意識したかのような絶妙な「間」を持たせたソロがスリリングで聴いていてとても楽しい。なかでもマイルスの名曲「Sorcerer」ではその曲名("魔術師"という意味らしい)通り、ロイの変幻自在にシフトしていくソロがかっこいい!

ちなみにマイケル・ブレッカーのソロが際立つのは「Naima」。このようなエモーショナルで官能的なソロが今や聴けないと思うとちょっと寂しいけれど、やっぱり彼の個性が音に滲み出ているあたりは流石です。(※ハービー・ハンコックのソロももちろん強烈なんだけど、やっぱりフロント二人のパワーが目立ちます。笑)

多彩な表現力で楽しませてくれる一枚。

よくよく考えてみたらハービー・ハンコックもロイ・ハーグローブもマイケル・ブレッカーも皆、エレクトリックサイドとアコースティックサイドの両方で活動しているんだよね。ジャズだけにとどまらず、ロックやフュージョンでも活動していると表現力も鍛えられるようです。こうした演奏が出来るのも納得。

年末の大掃除の時に聴きながらやるとはかどりそう。笑

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