『ミスト』を観る。

映画の内容などネタバレになる内容は書いておりません。

スティーブン・キングの傑作の映画化。

彼の作品の中でも特に好きな「霧」が映画化されたなので早速観てきました。(偶然にもRikologでも「霧」が収められている「スケルトン・クルー」のレビュー書いています。笑)まさか、この作品が映画化されるとは思ってもみなかったので、本当にびっくりしましたが、監督が「グリーンマイル」や「ショーシャンクの空に」など、キングの作品を映画化して成功しているフランク・ダラボンということもあり、そこもかなり嬉しかったですね〜。でも、今までの作品はいわゆる感動系作品。今回の作品はちょっと怖い系の作品。このあたりのポジションの違いをどう映画化するのかも楽しみでした。

原作の忠実な映像化。

詳しい内容は書きませんが、原作を読んだことのある方なら、忠実に映像化されている「ミスト」を観て満足出来ることと思います。もちろん、僕は原作を既に読んでいる人間なので、その忠実な映像化には嬉しい限りですが、でも、先に映画から見た人は、先の読めない不安な展開を楽しむことも出来るので、それはそれでちょっと羨ましいかな。実際、原作を知っている僕でもかなりドキッとする演出がたくさんあって怖かった。笑

主観視点と、客観的な視点の切り替えの巧妙さ。

あと、映画の中では度々、主人公と同じその場にいる主観的な視点(最近はこういった視点が流行ってきましたね。)と、少し引いたところから、主人公たちの状況を伝える客観的な視点が巧妙に切り替わります。なので、映画を見ている観客もいつのまにか映画の中の世界に一緒にいるかのような、ちょっとしたアトラクションのような楽しさ(怖さ)があります。このあたりの映画の中に引き込む力はさすがですね。

また、この作品は、原作と同じように人間模様に重きを置いて作られた作品ですので、異常な状況下に置かれた人間たちの心理描写もうまく表現しています。こうした表現も、上述の主観的な視点からの映像と一緒に見ることで相乗効果が働き、よりリアルな描写となって観ているこちらに伝わってきます。

重厚な音楽、そして、原作には登場しない衝撃のラスト。

さて、原作を知っている方ならラストの展開は気になるところでしょう。スティーブン・キング、そして監督のフランク・ダラボンの性格をよく知っている方なら、ラストは想像がつくかもしれませんね。僕は見終わってから、久々に考えさせられる映画を見たなぁ〜って色々と考えてしまいました。笑 終盤に出てくる音楽は、作品の展開に合っていることもありかなり印象に残ります。重厚なサウンドが今でも頭の中に残っています。

※ちなみに終盤に登場する印象に残っている曲はDEAD CAN DANCEの「熾天使軍 / THE HOST OF SERAPHIM」という曲でした。はぁ、こんなアーティストがいるんですね。しかも、数々の映画で使われているほどメジャーな曲なんだそうな。こんないい曲を知らなかった自分が恥ずかしいです。笑

曖昧で申し訳ありませんが、気になる方は、是非、自分の目で観て感じてみてくださいね。笑

2 Comments

cmykayo2008年5月12日 11:37返信

わ!早いですね〜。もう観たんですか!(笑)
原作は読んだ事無いんですが、予告編とかを見て、ちょっと気になってました。
ぬぬぬ…時間が出来たら観にいこう(決心)

Riko2008年5月13日 09:30返信

cmykayoさん

観ちゃいました。笑

おそらく大きく評価の分かれる作品かもしれませんが、
映画≠娯楽、映画=作品 として楽しめる方は、
この作品に込められた監督のメッセージを色々と
考えてみることが出来て面白いだろうな、と思いますね〜。

余談:主人公の乗っている四駆がかっこいいです。笑
(トヨタのランクル。極地仕様!だと思われます。)

cmykayoさんも是非是非!

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