『第9地区』を観る。

映画の内容などネタバレになる内容は書いておりません。

エイリアンと人間の関係を通じて伝わってくる人種問題の傑作。

以前から気になっていた第9地区を見てきました。事前に詳しい下調べもせずに、なんとなく「エイリアン」とかそのあたりのアクション映画だろうなぁ〜と軽く思いながら観てきたわけですが、良い意味で裏切られた作品でした。(ピーター・ジャクソンって言ったら、ロード・オブ・ザ・リングの監督というイメージが強かったもので、この作品もそういう楽しめる作品だと思ってばかりいたわけですが。。。笑)身近に存在するテーマを扱ったシリアスな作品でした。

詳しい内容は書きませんが、個人的にはちょうど少し前に公開されていた「Avatar」と似ても似つかないストーリーでありながら、同じSF、登場人物の相関図などを見ていると、不思議だけど、なぜだか比較をせずにはいられない何かを感じた作品でした。「Avatar」が大衆娯楽的な映像作品としても楽しめる大作(優等生のような作品)だとすれば、「第9地区」は、細かい矛盾した部分はあるものの、観るものに何かを問いかけてくるような、そんなメッセージ性の強い作品(優等生ではないが、何かを惹きつける魅力を持った作品)だと思いました。

ちなみに、映像描写は容赦なく過激です。この点だけは、全くも予想していなかっただけに、劇場に足を運んだ多くの観客も驚いたと思います。(CMで受ける印象とも全く違いますしね。良い意味でだまされたよ!笑)

登場するメカはどれもカッコいい!エイリアンは。。。笑

ちなみに、この作品はSFなので、様々なメカや軍用兵器が登場しますが、低予算の割には、よく作りこまれていて、リアリティがあってカッコよかったです。「Avatar」のように遠い未来と異星という設定でも無く、地球の南アフリカという設定であったこともそう感じさせたのだと思います。

また、登場するキャラクターも、有名な俳優、女優を一切使わなかったことが、逆に感情移入しやすくさせてくれたように思いますね。エイリアンの方は、正直、エイリアンというよりは、作中に登場するエイリアン達の蔑称、そのままだと思いました。今までに登場するどのエイリアンよりもある意味ヒドイです。(でも、そんなエイリアンにも愛着が湧いてきます。さすがです。特に子供にはね。笑)

正直、最初は、う〜ん?と思いながら見ていましたが、後半に行くにつれぐいぐいと引きつけられるパワーを持った作品で面白かったです。そして、扱ったテーマがシンプルながら難しいテーマだけに、単なる娯楽作品で終わらない何かを残してくれます。うん、良い。

1 Comment

konot2pc2010年5月13日 11:21返信

先日、「Avatar」を自宅のBlurayで観たばかりですが、仰る通りのエンターテイメント作品でしたよね。深読みはいくらでもできるでしょうけども、ま、いっかと(笑)。
「第9地区」、すごく気になってる映画なんですが、描写がキツイと散見し、腰が引けてます。昔から、苦手なんです。
以前、書かれていた「ハプニング」もすごく観てみたいんですが、チキンなんですよね。まったくもう。

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