『Girl Talk』を聴く。

秋の夜長には
女性ジャズボーカルもいいものです。

そろそろ夜が長く感じられるようになってきましたね。昼間は暑くても夜はひんやりとしていてとても気持ちが良い。昼間、仕事で使い過ぎてオーバーヒート気味になった頭を冷やすにはなかなかいい季節です。

さて、そんな夜に好き好んで聴くのはやっぱりジャズ。と言ってもハードで熱い演奏で盛り上がるビバップジャズとかよりは、もう少し落ち着いた感じのミドルテンポなジャズが良かったりする訳です。（あまりしんみりとし過ぎたジャズは"冬"にとっておこう。笑）こんな時に良く聴くのが、女性ジャズボーカルモノ。特に好きなのがHolly Cole(ホリー・コール)。

媚びない大人の女性の魅力がある。

Holly Cole(ホリー・コール)の魅力はなんと言っても、その声色の低さ。と言うとちょっとイメージが悪そうに聞こえちゃうので補足。高く伸び上がるような声で魅了する訳でもなく、かといってハスキーな声で聞き手の気を引くつもりもない。それなのにとてもフェミニンで、セクシーで、繊細。（もちろん、歌唱力が半端じゃないっていうのもあるけどね。笑）一度聴いただけじゃきっと分からない魅力が彼女にはあります。（ちなみに、ジャズだけにとどまらず、ポップスなどでも活躍していたりとかなりの多才。）

スタンダードからコンテポラリーな雰囲気のものまで楽しめる一枚。

そんな彼女の上質なジャズを楽しめるのが「Girl Talk」。トリオ編成のミニマム構成なので、とても聴きやすいんだな、これが。特に１曲目のスタンダードナンバーである"My Foolish Heart"の完成度が素晴らしく、彼女の魅力が堪能出来ると思います。その他の曲でも"Downtown"のようなややジャズよりもコンテポラリーなスタイルの曲もあったりと幅広く楽しめる一枚。秋の夜長にいかが？